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年末年始の小児科領域への必須な医薬品の安定供給について日本小児科学会が厚生労働省へ協力要請

日本小児科学会薬事委員会予防接種・感染症対策委員会社会保険委員会(以下、3委員会)12月11日、年末年始における抗菌薬、解熱鎮痛薬など小児科領域に必須な医薬品の安定供給について、厚生労働省の担当課に製薬企業や卸売販売業者への協力依頼を要請したと発表。

年末年始休暇は9連休を想定

 今年(2024年)は12月28日が土曜日に当たり、来年の1月5日の日曜日までの9日間を年末年始休暇とする製薬企業や卸業者が多いことが想定される。

 年末年始は感染症、感冒などの患者、特に小児患者が増える時期でもあることから、長期休暇に備えた医薬品の過剰発注により、昨今の全国的な医薬品の供給不足に拍車がかかることが懸念される。

 そこで3委員会は、①小児科領域に必須な医薬品の安定供給について、厚労省の担当課に製薬企業や卸業者に対して配慮するよう協力依頼を要請した、②厚労省から新たに事務連絡などが発出された場合、すぐに周知する-旨を周知。その上で、厚労省の5月31日付事務連絡「経口抗菌薬の在庫逼迫に伴う協力依頼」、11月26日付事務連絡「今冬の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えた保健・医療提供体制の確認等について」をあらためて引用し、医療現場において冷静な対応を行うよう呼びかけている。

 両通知の該当部分は以下の通り。

(1)2024年11月26日付 厚生労働省 事務連絡「今冬の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えた保健・医療提供体制の確認等について」

新型コロナウイルス感染症等の対症療法薬として使用される解熱鎮痛薬、鎮咳薬(咳止め)、去痰薬、トラネキサム酸や新型コロナウイルス感染症治療薬については、現時点において、昨年同期以上の出荷量を確保可能であり、また、感染状況等に応じて、在庫の放出等により更に出荷量を増加させることも可能な状況である。しかしながら、冬の感染拡大に対応し、必要な患者に必要な医薬品が広く行き渡るよう、以下の点について、周知をお願いしたい。

1. 医療機関及び薬局におかれては、感染症対症療法薬等について、過剰な発注を控えていただき、当面の必要量に見合う量のみの購入をお願いしたいこと。

2. 薬局におかれては、処方された感染症対症療法薬等について、自らの店舗や系列店舗だけでは供給が困難な場合であっても、地域の薬局間における連携により可能な限り調整をしていただきたいこと。

3. 卸売販売業者及び薬局におかれては、感染症対症療法薬等について、需給状況を踏まえて適切な在庫を確保する等、必要な措置を講じていただきたいこと。なお、卸売販売業者におかれては営業所単位でも適切な在庫を確保いただくなど、可能な限り迅速に供給できる体制を整えていただきたいこと。

4.医療機関及び薬局におかれては、医薬品の供給状況によって、他社製品や代替薬の使用についても考慮していただきたいこと。なお、医療用医薬品の供給状況については、厚生労働省のウェブサイトにおいて参照可能である。

(2)2024年5月31日付 厚生労働省 事務連絡「経口抗菌薬の在庫逼迫に伴う協力依頼」

1. 医療機関及び薬局におかれては経口抗菌薬について、返品が生じないよう、過剰な発注は厳に控えていただき、当面の必要量に見合う量のみの購入をお願いしたいこと。

2. 医療機関及び薬局におかれては、経口抗菌薬について、細菌感染症等が疑われる患者へ限定した適正使用を、引き続き努めていただきたいこと。

3. 薬局におかれては、処方された経口抗菌薬について、自らの店舗だけでは供給が困難な場合であっても、系列店舗や地域における連携により可能な限り調整をしていただきたいこと。

                  記事)Medical Tribuneウェブ メールマガジンより

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